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日時:8月11日(土)6:20~ 12日(日)19:00
場所:福島県いわき市(好間第一仮設住宅、みんぷく事務所、いわき市沿岸部(久ノ浜)、道の駅よつくら、湯ノ岳山荘)
参加者:6名(内スタッフ2名)
プログラム協力:NPO法人トチギ環境未来基地、NPO法人いわきの森に親しむ会
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第3回目となる「ユースワークキャンプinいわき vol.3」を8月11日―12日に実施しました。その活動レポートです。
3.11被災者を支援するいわき連絡協議会(通称:みんぷく)
【1日目】
世間ではお盆休みシーズンともなる、今日。
あやしい雲行きと渋滞にドキドキしながら、北関東道から常磐道一路いわきへ向かいます。
今回のメニューは、大きく3つ。
(1)仮設住宅での工作教室の運営補助(生きがい・手仕事づくり)
(2)現地NPO・被災状況視察
(3)プランター製作キットの準備 (仮設住宅でのプランター作りに使用予定)
オリエンテーションとして、運営パートナーであるトチギ環境未来基地さんより、いわき市の現状や仮設住宅の状況などについて、説明を受けました。(今回もトチギ環境未来基地(以下、未来基地)の方々にプログラム運営にご協力してもらっています)
最初、「3.11被災者を支援するいわき連絡協議会(通称:みんぷく)」を訪ね、事務局長の赤池孝行さんにお話しを聞きました。
ここは避難生活が長期化している現状を受け、各団体で個別に行っていた活動を一本化し、避難者・被災者の継続的な支援を強化することを目的として、約30の支援団体が連携して7月に発足した団体です。赤池さんは、震災後「あしたげんきになあれプロジェクト」を立ち上げ、いわき中央台の避難所を中心に活動されてきた方です。


赤池さんから、震災後からこれまでの取り組みを通して、避難所、仮設住宅の状況や課題、考えるべきポイントなどを伺いました。また手仕事づくりの情報として、仮設住宅で作られているグッズや注意するポイントについてもご教授くださいました。
学ぶべきこと、見習うべきことがたくさんあり、現地で活動されている方から話が聞けるのは本当に貴重です。
「お祭り人間が地域のキーマンになる」とおっしゃっていましたが、まさに赤池さんがそんなお祭り人間。一緒にいるだけで人を元気にさせてくれる方でした。
お忙しい中ありがとうございました。
バランストンボ作り教室@四倉工業仮設住宅
午後は四倉工業仮設住宅へ訪問して、竹細工教室。
製作するのは、前回もチャレンジしました「バランストンボ(↓)」というトンボ型のやじろべーです。
今回の参加者は全員女性。また参加者のお子さんたちも2人参加してくれて、会場を縦横無尽に走り回って笑顔を振りまいてくれてました。
未来基地さんからのレクチャーを受け、トンボのパーツとなる竹を、小刀を使って丁寧に削っていきます。参加者みんな久しぶりに小刀を触ったという人ばかりでしたが、あーでもない、こーでもないと試行錯誤しながら取り組んでいて、簡単に出来るものじゃないからこそ、熱がこもり、夢中になっていました。
手を動かしながらも話に花が咲いていて、和やかな時はあっという間に終了の時間となりました。
出来上がったトンボを、みんな喜んで持ち帰ってくださった事がとっても嬉しかったです。


LIGHT UP NIPPON
その後は、温泉で昼間の疲れをいやした後、いわき市内でも被害の大きかった久ノ浜地区を視察へ。
そこで、当時の状況や今後の見通しについても話を聞きました。
夜は、津波により建物が損壊していた「道の駅よつくら」の再オープンということで、足を運んできました。 そこでは、Light up Nipponという被災した地域で、「追悼」と「復興」の意味を込めた花火大会が行われていました。
大雨の中だというのに、たくさんの人。あいにくの空模様でしたが、花火をみながら、新たな門出をお祝いしてきました。
見えづらいけれど、復興は一歩ずつ確実に進んでいます。
一日の締めは、本日の活動の振り返り。 それぞれが同じものを見ても、違う印象や想いを抱き、異なる視点で捉えています。
みんなの想いが言葉になるこの時間がとても大切で、それぞれの言葉にみんな耳を傾けていました。 (個人的には一番好きな時間です)
その後は、バランストンボのこれからの展開についてざっくばらんに意見交換。 多様な価値観や経験が集まるこういった雑談から、新たなアイデアが生まれてきたりもするものです。 その後は、まったりと懇親会をして、一日目が終了しました。
プランターキットの準備
【2日目】
前回に引き続き湯ノ岳山荘という施設で、トチギ環境未来基地が仮設住宅で行っているプランター作りの会の準備です。
湯ノ岳山荘を管理しているNPO法人いわきの森に親しむ会の方や、原発から避難されている方(元建具職人)が協力してくれました。
湿度が高く、じっとりとした汗がしたたり落ちる中、プランターの材料となる木材を寸法に合わせて切ったり、ドリルで穴をあけたり、やすりで磨いたり、みんな夢中になって取り組んでいる姿が印象的でした。
暑い中での活動でしたが、協力してくれている方の差し入れ「お手製栄養ドリンク」と「冷やしトマト」でエネルギーを補給し、無事に次回使用する分を準備することができました。


この活動をもって、今回のワークキャンプは終了です。
最後の振り返りでは、
・復興ボランティア自体が初めて。こういう活動があるというのを知れてとても良かった。震災後、「何かできないか」とずっと考えていた。来て、見て、知ったことがたくさんある。この事を伝えていきたい。また参加したい。
・2回目の参加で、前回とは違うメンバーだったので、色んな考え方に驚き、とても参考になった。自分が所属している団体で話をしたりしているだけでは、気づけないことがいっぱいあった。
などと話してくれました。
そして、みんなこの2日間を楽しんでくれたようです。
何事も、まずは楽しくなきゃはじまりませんから。
それぞれがこの2日間を通して感じた事を、次のアクションに繋げてくれると思います。 その日が今から楽しみです。

参加してくださったみなさま、お疲れ様でした。そして、本当にありがとうございました。 また、毎回質の高いプログラムを提供してくださるトチギ環境未来基地のみなさま、いわきの方々、どうもありがとうございました。
次回は、9月22日―23日になります。みんなで楽しい2日間を創りましょう。多くの方の参加をお待ちしています。