2012年も12月を迎え、早い早い一年が過ぎようとしています。
そんな師走の週末、ユースワークキャンプinいわき vol.7を実施しました。
今回も運営パートナーである「トチギ環境未来基地」さんにコーディネートのご協力いただいての開催となりました。
【1日目】
今回の参加者は3名。ふく×ふくフェスに参加し、関心を持って下さった方も参加してくださるなど、知る⇒アクションの動きが少しずつ生まれてきています。
初日の午前中は、いわき市中央台にある仮設住宅を訪問。
この仮設住宅では、住まわれている方の仕事づくり・生きがいづくりとして、手仕事で携帯ストラップやアクリルたわしなどを製作されています。
その製作者の一人である年配の女性のお宅へ伺い、震災後の思いや商品作りへの思いなどを伺う機会を頂きました。
ここでは、傾聴という「苦しみや悩みをじっくり聴くことで、相手の心を癒やし、孤独や不安を軽減させる手助けをする」ボランティアの【傾聴ボランティア みみ】さんにお世話になりました。
「ここに移り住んでからずっとやることがなくて、人間がダメになっていた。」
「帰還指示がでたけれど、帰ったところで生活できる環境ではない。」
など、これまでの1年9か月を経て紡ぎだされた言葉は、私達にとっても大切な事を教えてくださいました。
そんな中、前を向き、生きていくためにもこの手仕事がとっても大切であること。頑張って作った商品が必要とされること。それらが本当に嬉しくて、生き甲斐になっているんだと、お話してくださいました。
その他、活動の課題や今後についてなども意見交換させてもらいました。

この商品は、早速12月16日(日)ふく×ふくフェス@宇都宮パルコ9Fにて販売予定です。
栃木では、ここでしか買えない商品です。
ぜひ、足を運んでお買い求めくださいね。
「最後に、私たちはこどもの頃から苦労して育ったから、これくらいのことじゃ負けないよ。」
「たくさんの方に支えてもらった事に本当感謝してるの・」
そう力強く話してくれたことが印象的でした。
その後は、ふく×ふくフェスでも取り扱っている木製のイス「福座」の製作者にお会いし、近況をお話してきました。
相変わらずお元気そうで、たくさんの笑顔をわけていただきました。
久しぶりに会ったにもかかわらずこうやって何気ない会話が出来るのがとっても嬉しく、繋がりの大切さを実感しています。

午後からは、今回のメインである「ふくしま紙芝居まつり東北まち物語紙芝居化100本プロジェクト」の運営のお手伝い。開催は翌日の日曜日なのですが、会場の設営など、準備はてんこもりです。
これは、以下のような目的で開催するプロジェクトです。
広島と福島が共同して行う「東北まち物語紙芝居化100本プロジェクト」は、人々の物語や、まちに伝わる物語を紙芝居化し上演することにより、まちづくり に役立てるとともに、東日本大震災で被災したまちの文化や伝統を広く後世にわかりやすく伝えるツールのひとつとしても活用していきます。(チラシより抜粋)
既に多くの関係者の方たちで、準備はすすめられており、熱気はムンムン。
若い男衆である私達は荷運びやテント立てとして、大活躍(?!)させていただきました。

夜は、広島から来られている方々、いわきで現地実行委員会として活動されている方々と一緒に交流会。豪華な食事の数々に心が躍り、これでもかと食べ、おなか満腹でした。
その中で広島で本当にあったまちづくり物語を紙芝居で聞かせてもらったり、実際にそのまちづくりに関わった先輩たちから、そのころの様子を聞かせてもらい、
「もっとポジティブに、もっとまちづくりを心から楽しもうよ。」というメッセージをたくさんいただきました。
他にも、浪江町や大熊町出身の方々など色んな人と交流できた貴重な時間となりました。


【2日目】
2日目は朝早ーい、まだまだ日もあける前に起床。
一緒に宿泊した方々の朝食の準備をするためです。
途中、水が止まるなどのアクシデントもありましたが、無事にお手伝いを終える事が出来ました。
天気は、晴れのち雨/雪の予報で、心配されましたが、至って快晴。
最高のスタートです。
運営中は、参加者の方々のためのお昼として、宇都宮餃子をふるまいました。
焼きではなく、水餃子。他にも「浪江焼きそば」や「広島のお好み焼き」、「カジキメンチ」などが出店しており、私達は餃子にまぎれて、復興支援グッズの販売も行ってきました。
一時、大行列になるほどの好評で(手際が悪くて待たせてしまった?)、宇都宮餃子って美味しいよねーと言ってもらえるのが、とっても誇らしかったりしました。


本当に多くの方々が参加し、500人以上の来場者があったようです。
実際に紙芝居を聞く時間はほんのわずかで したが、これまで紙芝居を聞くという機会はあまりなく、紙芝居ってどういうものなんだろうと思っていましたが、演じ手さんの、読むというより演じる語り口 に、思わず引き込まれ、深くのめりこんでいってしまう。そんな感覚でした。お話くださった内容も、ふくしまの色んな物語を残し、伝えるとっても素敵な活動 です。
次はお手伝いもさることながら、もっとたくさんのお話しを聞いてみたいなと思っています。
今回のキャンプでは、避難されている多くの方々と交流し、手仕事への想いや日々の生活を聞く機会に恵まれました。そんな方々の想いに寄り添い、栃木での活動に繋げていくことが重要だと思っています。このキャンプで感じた事を、栃木でのアクションに活かしていってもらえたらと思います。
参加してくださったみなさま、お疲れ様でした。
そして、ありがとうございました。
毎回素敵なプログラムを提供してくださるトチギ環境未来基地さん、いわきの森に親しむ会さん、紙芝居の発起人でもあるボランテポひろしまさん、傾聴ボランティアセンター みみさん、福島の方々、どうもありがとうございました。